「病院に行くほどではないけれどつらい」「なんとなく調子が悪い」といった未病の不調。東洋医学の観点から根本的な原因を解き明かし、自分でできるツボ押しや食養生、生活改善法をお伝えします。
デスクワークやスマホの長時間使用、緊張による血流低下と気の滞りが原因で起こる頭重感・首肩のこわばり。
「不通則痛(通ぜざれば則ち痛む)」。長時間の同姿勢やストレスによって「気」が滞り(気滞)、血液の巡りが悪化して局所に「瘀血(おけつ)」が生じることで激しいコリや鈍痛が発生します。
体を温め血流を促進する生姜、長ネギ、黒豆、玉ねぎなどを積極的に摂取しましょう。冷たい飲み物は血管を収縮させるため控えます。
1時間に1回は肩甲骨を後ろに回し、深呼吸(吐く息を長く)を意識。首の後ろを蒸しタオルで温めるのも効果的です。
頭が冴えて眠れない、夜中に目が覚める、些細なことでイライラや不安が募る現代特有の自律神経の乱れ。
「心腎不交」「肝気鬱結」。過度な精神労働やストレスにより「肝」の疏泄機能が失調し、熱が頭部に昇り「心神」が休まらない状態です。夜間に陰気が不足し陽気が収まらないため眠れなくなります。
精神を安定させる「安神」食材(ナツメ、百合根、蓮の実、温かいハーブティーやカモミール)を取り入れましょう。
就寝前の足湯(40度前後で10〜15分)で湧泉を温め、頭に昇った血と気を足元へ引き下ろします。寝床でのスマホ閲覧は厳禁。
少し食べただけで胃が重い、冷たいものでお腹を下しやすい、朝起きた時に口の中が粘るなどの消化力低下。
「脾胃虚弱」「水湿停滞」。東洋医学の「脾」は食べたものから気血を作り出す製造工場です。冷飲食や過食、思い悩みすぎ(思慮過度)によって脾の運化作用が落ち、体内に余分な水分(湿)が溜まっています。
脾を補う黄色い自然な甘みの食材(かぼちゃ、さつまいも、山芋、米粥、大根)を中心に、温かく消化の良い食事を腹八分目に。
食後すぐに横にならず、10分ほど軽やかに足踏みや散歩を。お腹(特にへそ周り)を腹巻きやカイロで冷やさない工夫を。
下半身や手足の冷え、重い月経痛、夕方になると足がパンパンになるむくみなど、血行不良によるお悩み。
「寒凝血瘀」「水湿内停」。体が冷えることで経絡の流れが滞り、子宮や下半身に古い血(瘀血)が停滞。また腎の陽気が不足すると水分を巡らせる力が落ちてむくみへとつながります。
血を補い巡らせる食材(黒ごま、クコの実、レバー、ほうれん草、シナモン)とお灸の組み合わせが劇的な変化をもたらします。
足首・手首・首の「三つの首」を露出させない服装を意識。三陰交へのお灸は生理前の1週間から毎晩続けるのがベストです。
休日に寝ても疲れが取れない、声に力が入らない、風邪を引きやすいといった生命エネルギー(気)の枯渇状態。
「気虚(ききょ)」「腎虚(じんきょ)」。生命活動の根源である「先天の気(腎)」と日々の食事から得る「後天の気(脾胃)」の両方が低下。防衛力(衛気)も弱まり免疫が低下しています。
気を補う「補気」の食材(うなぎ、鶏肉、きのこ類、栗、長芋、玄米)を少量ずつよく噛んで食べましょう。
無理な激しい運動はかえって気を消耗するため、深呼吸を伴う軽めの散歩や太極拳・ヨガが適しています。睡眠時間を確保することが最優先。